TOC(Theory Of Constraints:制約理論)の紹介で世界的ベストセラーとなった、
製造業の神本【The Goal】(原作:エリヤフ・ゴールドラット)から、
重要なエッセンスを記していきます。
<学びメモ>
- 制約(=ボトルネック)に集中することが全体最適になる。
- これが全体最適のマネジメント理論TOC(Theory Of Constraints:制約理論)。
- 会社の目標(The Goal)とは、お金を儲けること。
- それ以外のすべてはその目標を達成するための手段。
- 工場が生産的か否かを知る指標は以下3つ。
- この3つで工場のすべてが測れる。
- スループット:販売を通じてお金を作り出す割合(生産を通じてではない)
- 在庫:販売しようとするものを購入するために投資したすべてのお金
- 業務費用:在庫をスループットに換えるために費やすお金
- つまりお金を払って得たもののうち、
- 売れるものが在庫で売れないものが業務費用。
- 目標はスループットを増やしながら同時に
- 在庫と業務費用を減らすこと。
- ボトルネックとは、
- その処理能力が与えられた仕事と同じかそれ以下のリソースのこと。
- ボトルネックは悪ではない。単なる「現実」。
- ボトルネックを探すことは難しいことではない。
- 仕掛在庫がいっぱい溜まっているところ。
- 工場の能力はボトルネックに等しい。
- スループットはボトルネックが決定している。
- 工場全体の総費用をボトルネックの総運転時間で割った金額が
- 本当のコストになる。(??難しい!!)
- 会社の目標はコスト削減ではなく利益を出すこと。
- コストではなく利益で評価すべき。
- 一つひとつの制約を高めるためにたどるプロセスは、
- 「5つの集中ステップ」で説明できる。
ステップ1:制約を見つける
ステップ2:制約をどう徹底活用するか決める
ステップ3:他のすべてをステップ2の決定に従わせる
ステップ4:制約の能力を高める
ステップ5:ここまでのステップで制約が解消したら
ステップ1に戻る
この5ステップをくりかえすことで、
スループットを向上させ続けることができる。
制約は流動的に変わっていく。数週間でも変わる。
惰性に気をつけ、見直し続ける必要がある!
<意見・考え>
13年間生産管理実務を経験して思うことだが、
スループット数つまり販売数の確度・精度が重要だと思う。
需要数に応じて生産計画を立案する、
とくにリードタイムが長い工程や購入部品は、内示をもとに仕掛かる。
制約(=ボトルネック)の生産能力も、需要数に応じて準備される。
だが実際の確定受注(=出荷数=スループット数)が
内示から変動すると、在庫過多や在庫過少(下手したらショート)につながる。
OE(直納)は受注精度がある程度安定しているが、
問題はアフターマーケット(一般市販品)。
いかに安定した販売数の情報を生産工場に入れるか、が重要だが、
アフターマーケットの特性上とても難しいのが現状。
今後はAIの発達などを利用し、その精度もあがってほしいと思う。
すると「在庫」「業務費用」を減らし「スループット」増を狙いやすくなるだろう。