まなび、かく、ブログ。

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ギターの聖地で買った何の変哲もないTシャツ

今週のお題「お気に入りのTシャツ」

 

このお題を見て1秒で思い浮かんだのが、

このTシャツです。

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そう、アコースティックギターで世界的知名度を誇る

「Martin」の黒Tです。

本当に、何の変哲もない。

ただの黒コットンに白プリントがなされただけの、

安物です(笑)

 

確か18ドルぐらいで購入したと思いますが、

原価はほんの数ドルでしょうね。

 

そんなTシャツが私のお気に入り。

というか「宝」。

 

それはなぜか?

 

そう、これはアメリカペンシルバニア州ナザレスにある

マーティンギターの工場その現地で

自ら購入してきたお土産だからです。

 

1839年から、現在もなお

「世界のアコースティックギターをけん引する」本物の名器を

作り続けている、「生きる伝説」のような工場です。

 

この地を訪れたのは約2年前。

一般向けの工場内見学ツアーに参加しました。

 

製造工程の詳細を覚えているわけではないけれど、

最も印象的だったのが、

 

受付のお姉さん、

ツアーガイドのおばちゃん、

工場で働く職人さんたち、

グッズ売り場の兄ちゃんまで、

一人ひとりそれぞれに「誇らしげ」だったこと

 

「今まさにこの地で、自分たちの手で、世界一のギターを

作っている誇り」

 

のような空気感が

古いレンガ造りの工場内に

充満していて、

圧倒的な「本物感」を伝えていた。

 

今日本の、世界の製造業が

「ダントツ工場」「夢工場」といった

スローガンを掲げ、生産拠点を魅力的に

見せる努力をしていると思う。

自分も製造業に仕える一人として、

その様な事例はいくつも目にしてきた。

 

その様な中で比較しても、

マーティンギターのナザレス工場以上に

「夢工場」という言葉の似あう場所には

いまだかつて出会ったことがない。

そう断言できるほどに、

ナザレスの「オーラ」に圧倒されたのだ。

 

圧倒された気持ちそのままに、グッズコーナーで

まんまと購入したのが写真のTシャツ。

 

部屋着として活躍しているわけだが(笑)、

袖を通すたびに思い出すのだ。

名器「D-28」の最終塗工工程を任されていた熟練職人の、

タトゥーまみれの太い腕と小さなウインクを。